イントロダクション
今回の「1日10分シリーズ」では、安全運転や健康な日常生活をサポートする簡単なエクササイズを紹介しています。今回は、運転時の視覚認識や反応を向上させるための**「ビジョントレーニング」**です。
高齢者の運転事故の背景には、視覚と反応速度の低下が大きく関わっています。視覚と反応を鍛えることで、標識や信号の認識力、周囲の状況への対応力が格段に向上します。
たった10分でできるこのトレーニングを、ぜひ取り入れてみてください!
1.ビジョントレーニングが必要な理由
運転時の視覚と反応の低下は、以下のリスクにつながります:
1. 標識や信号の見逃し:視覚処理が遅れ
ると、適切な判断ができません。
2. 視野の狭まり:動体視力が低下し、周囲の車や歩行者を見落とすことがあります。
3. 距離感の把握ミス:ブレーキを踏むタイミングが遅れる可能性があります。
こうしたリスクを減らすために、視覚と反応を同時に鍛えるビジョントレーニングを行いましょう。
1.1日10分でできるビジョントレーニング
a) ペン追視トレーニング(動体視力の強化)
方法:
1. ボールペンや指を目の前に持ってきます(約30cmの距離)。
2. ペンを上下・左右にゆっくり動かし、目だけで追います。
3. 1セット30秒、2〜3セット行います。
ポイント:
• 頭を動かさずに、目だけで追うこと。
• 動きをランダムにすると、より効果的。
効果:
• 動体視力を向上させ、車の動きや標識の認識がスムーズに。
b) 遠近トレーニング(焦点を合わせる力を鍛える)
方法:
1. 目の前に指を立て、10cmの距離で焦点を合わせます。
2. 次に部屋の遠くの物(例えば時計や壁)に焦点を移します。
3. これを交互に30回繰り返します。
ポイント:
• 指から遠くの物へ、焦点をしっかり移す。
• 初めはゆっくり、慣れてきたらスピードを上げる。
効果:
• 運転時に標識や車両の距離感を正確に把握する力を高めます。
c) 視野広げトレーニング(周辺視野を鍛える)
方法:
1. 目の前に両手を肩幅より少し広めに開きます。
2. 視線は正面に固定したまま、指を動かして指先を確認します。
3. これを上下左右ランダムに指を動かしながら繰り返します。
ポイント:
• 視線を動かさず、周辺視野だけを意識。
• 初めはゆっくり、慣れたらスピードを上げる。
効果:
• 周辺視野が広がり、横からの飛び出しにも反応できるようになります。
3.継続するためのコツ
1. 時間を決めて毎日行う
• 朝や昼の運動と組み合わせて習慣化。
2. 難易度を徐々に上げる
• 動きの速度や範囲を少しずつ増やし、チャレンジを楽しむ。
3. 家族や友人と一緒に行う
• 視覚トレーニングをゲーム感覚で楽しむのもおすすめ。
4.おすすめサポートアイテム
• 反応速度測定アプリ: スマホを使って視覚と反応を測定し、進捗を記録。
• 視覚トレーニング用カード: 動体視力や反応を鍛える専用グッズ。
• タイマーアプリ: 時間を区切ることで効率的にトレーニング。
5.次回予告:1日10分で安全運転をサポート!自転車や車の事故を防ぐ運動
次回は、高齢者が自転車や車の運転中に起こりやすい事故を防ぐための運動をお届けします。反射神経を鍛えるだけでなく、バランス感覚を向上させるトレーニングを中心に、たった10分で安全をサポートできる内容をご紹介します。お楽しみに!